「そんな……どうして、ここがわかったんだろう」
「玲生くん?」
ひどくショックを受けた様子で後頭部に手をやって俯いてしまう。
「あ、正道さんって名乗っていらして結構年上の方っぽくて、早口で」
電話で話したときの特徴を彼に説明したら間違いなく彼のお兄さんのようだった。
「兄さんにだけはここにいることを内緒にしてて、父にも口止めしてたのに。どうしてわかったんだろう」
「うん、そうらしいね。でも手を尽くしてやっと探し出したみたいに言ってた」
「……」
「あの、どうかした?大丈夫?玲生くん」
玲生くんの顔色があんまりよくない、様子がちょっと変だ。
「あの、音葉さん、お願いがあるんだけど……」
「何でも言って」
頼りない不安そうな表情。
まさか彼がこんな風になるなんて思ってもいなくて心配になった。
やっぱり黙ってた方が良かったの?
「俺、いまはまだ兄さんには会いたくないんだ。だから電話は繋がないで。もし尋ねてくるようなことがあっても俺は会わないつもりだから」
「玲生くん?」
ひどくショックを受けた様子で後頭部に手をやって俯いてしまう。
「あ、正道さんって名乗っていらして結構年上の方っぽくて、早口で」
電話で話したときの特徴を彼に説明したら間違いなく彼のお兄さんのようだった。
「兄さんにだけはここにいることを内緒にしてて、父にも口止めしてたのに。どうしてわかったんだろう」
「うん、そうらしいね。でも手を尽くしてやっと探し出したみたいに言ってた」
「……」
「あの、どうかした?大丈夫?玲生くん」
玲生くんの顔色があんまりよくない、様子がちょっと変だ。
「あの、音葉さん、お願いがあるんだけど……」
「何でも言って」
頼りない不安そうな表情。
まさか彼がこんな風になるなんて思ってもいなくて心配になった。
やっぱり黙ってた方が良かったの?
「俺、いまはまだ兄さんには会いたくないんだ。だから電話は繋がないで。もし尋ねてくるようなことがあっても俺は会わないつもりだから」



