今日から不良王子と同居します。

そのあと、彼は言い訳のようにいろいろ言うけれど私には一切響かない。
自分はその時、ひどく疲れていて病気だったから、とかそんなようなこと。


「そんなひどいことを言われたから、玲生くんが家を出たんじゃないんですか?」


カッとなって我を忘れてしまったかも。


冷静さなんて吹き飛んでしまっていた。


ひどい……お兄さんのくせに弟にそんなことを言うなんて。


信じられない。


「さいってー……」


怒りに小さく震えながら、呟いていた。


事情なんて知らない、聞きたくない。受話器の向こう側の人に対して不信感で一杯になってしまった。


「あの、電話ではあれですし今から玲生を迎えに行ってもいいでしょうか?」


私があからさまに不機嫌になったので、マズいって思ったのか、彼はいきなりうちへ来たいと言いいだした。


「やめてください、困ります、そんなの」


「すみません、音葉さん、話を聞いていただけませんか」