10年前。夏______


ミーンミーンミーンミーン

「あっつ~」

「ちょっところちゃん!だらけないの!」

「はぁ。りんかももうちょい可愛くなれねーの?」

「十分可愛いかな♡」

「はぁ。妄想激しい女は一生結婚できねーぞ?」

「なっ!!あんたもそんなだらけてたら一生結婚できたいわよ!」

こんな会話が毎日続いていて、この先もずっと続けばいいなと思っていた。けど、現実は、、、





甘くなかった







ピーポーピーポー


家事だぁぁあ!!


「りんか!!おい!返事しろ!」


なんらかの原因で家が火事になり俺は火の中家中りんかを探し回った。

「くっそ、いねぇ」


「こ、、ろちゃん、、!」

「はっ!りんか!?」

りんかはがれきの下敷きになっていた。


「りんか、、大丈夫か!今俺が助けてあげるかんな!」

「ころちゃ、、、逃げ…バタッ」

「おい…!死ぬなよ(泣)」

僕は必死にガレキをどけようとした。
けど無理だった。出来なかった。こんなにも生意気で可愛くないが当時僕は小学生。

こんなにも重いのを小学生1人で持ち上げられるわけが無い。


「…りん…か、待ってろよ、、俺が…絶対…に…バタッ」

俺は酸欠でそのまま意識を失った。



チュンチュンッ

あれから数日後…僕は目を覚ました

「あ、れ?ここは、、、?」

「ころんさん?!わかります?」

「えっと、病院…?」

「せんせーい!ころんさんが目を覚ましました!!」

「ふむふむ…。特に問題はないね」

「よかった~。ありがとうございます。」

「な、なぁ、、、りんかは、、?」

「ころん、落ち着いて聞いて。」

「な、なに、、、?」


そう。その時知らされたことは


「りんかちゃんね、、、記憶喪失なんだって、」


「は、、?」

りんかはあの火事で頭を強くうち記憶が1部なくなってしまっている。それも、僕との思い出が全部。

「だからね、りんかちゃんはもうここから引っ越したの。大きい病院で見てもらうために」

「か、かぁさん。俺、りんかのとこに…」

「だめよ」

「なんで、、!」

「だめなものはだめなの。」

「なんでだよ、」

当時は、かあさんも何が原因で引越したのかは教えて貰えたものの会えない理由だけは話してくれなかった、



「はっ!ブレスレット!!!」

シャランッ

このブレスレットはりんかからのプレゼントであり俺らだけのもの。りんかがもっと小さい時にくれたもの。俺にとっては一生のもの。特に今この現状ではなによりも。



そして僕は何日も、何日もどうしたらりんかと会えるだろう、そう考えた結果、、


「かあさん、僕、有名人になるわ」

こういった。そして今、、




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「すとぷりに出逢えた。そして、願いもかないりんかにも会えた。」


「ころん、そういうことだったのか、」

「ころちゃん、、、」

「ころんはどうしたい?」

「ぼ、ぼく?」

「ぼくは…」

たった一つ

「りんかと話して、、思い出してもらいたい。」


俺の願いはこれだけ。