『 ジリリリリリリ 』『 ジリリリリリリ 』『 ジリリリリリリ 』

何度も大きな音が鳴る。母が昔買ってくれた林檎型の目覚まし時計だ。


数分間鳴り続き、唸りながらも重たい瞼を開く。

何となく時計を見るともう8時15分だ。このままだと遅刻コース確定だ。

ベッドから飛び起き急いで洗面所で顔を洗い髪を整える。

「これでよしっと‥。」

満足したように呟き鏡を見つめる。
今日もあまり気に入らない顔のままだ。

数秒間動きを止めたが遅刻コースは避けたい為直ぐに洗面所から立ち去った。