私の胸の中、チビひなたは無邪気な笑顔を見せて安心したように身を預けた。
かくして、私の親子からの溺愛を受ける生活が幕を開けた。
クールぶって実は愛情たっぷりの樹くんと、生意気な口ばかり叩くけれど本当は可愛いチビひなた。
私も二人に変わらずに溺愛を送り続けたい。 あなたたちとの未来を生きて行きたい。
「全く寝ている時は天使なのだが…」
私と樹くんの間、口を開けて眠るチビひなたはまるで地球に舞い降りた天使のよう。
まぁ、私にとっては眠ってようが起きてようが天使なのは変わりないが。
「でもびっくり!チビひなたが私の事を好きなんて…!
てっきり嫌われてるとばかり…」
「阿保か。俺はずっと気づいていた。君も君だ。7歳とは言え、恋心は本気なのだぞ?
それを何が私も大好きだ。子供をたぶらかす真似をして」
「た、たぶらかすって酷くないですかー?!私はただたんに純粋な子供気持ちに応えた訳で~」
「ふんッ。俺は面白くない。
陽向の言う通り11年後こいつが18歳になった時君はまだ34歳かもしれんが、俺は42歳だ。
世間一般的に言えばジジイと言うのだろうな…」



