「そんな訳ない。だって子供だよ、あの子」
「子供の純粋な恋心だろう。陽向の初恋なのだよ、君は。
あいつそれらしい事を言っていなかったか?」
’デカひなたはお父さんにも相手にされないだろうし、このままいったら一生彼氏も出来ないだろうから
その時は僕がお嫁さんにしてあげるよ。これは同情だけど’
そういえばそんな事を言っていた。そんなの、子供の戯言だと思っていた。
「お父さんに相手にされないだろうしこのままいったら一生彼氏も出来ないからって
その時はお嫁さんにしてあげるって…言ってた」
「ぶはっ、それはプロポーズじゃないか。素直じゃないあいつらしいな。
やっぱり怒りは俺へと向けられている様だ。 冷たくされる訳だな」
「ぷ、プロポーズ?!あの子7歳ですけど?!」
「7歳でも人を好きになる。恋人が居ると知ってショックも受けて相手に酷い事を言ってしまう。
口ではああは言ったって毎日毎日君が居なくて寂しそうだ。 変だとは思ったんだ。陽向はお母さんッ子だったから俺に近づこうとする女性は嫌いだったし、仲良くするどころか口も利こうとはしなかった。
それを何で君だけにはこんなに懐くのだと不思議に思っていた。 陽向が君を好きならば、全て合点が行く」



