【完】#ただいま溺愛拡散中ー あなたのお嫁さん希望!ー


「男の子なんだ。いい名前だねッ。
でも私は不倫は駄目絶対派だからね。
それにね、ジョージさんには言ってるけど、私好きな人が居るからね!」

「ああ、噂の例の’彼’かい?」

「うんッ。実は彼とお知り合いになっちゃってーッ」

「それは良かった。ひなたちゃんずっと片思いしてたって言ってたもんなぁ」

私は特に取り柄のない普通の女の子だった。
唯一の取り柄は元気で明るい所。

顔も普通。目が大きく小動物系と言われる。でも鼻は低いし、顔もまんまる。

身長も153センチと小柄。細身だが、胸がEカップある。それ故に昔から男の子から体目当てで近寄って来られたり、ダメダメ男ばかり引き寄せてしまって最悪な恋愛ばかり。

そんな事があっても笑って全てを流せてしまえるのは、自分で言うのもなんだけど私がスーパーポジティブ人間だからだろう。


’幸せだから笑うのではない。笑うから幸せなんだよ。’昔泣いてばかりいた私に最愛のおばあちゃんが言ってくれた言葉。それを忘れずに、今も生きている。


そしてジョージさんにも話してある片思いの相手。
小鳥遊樹。樹くんとの出会いもこのオフィスビルである。
それは数か月前に遡る。