「溜まっているという事ですね!!!気が付かずに居てすいませんでしたぁー!!
そうですよね、樹くんだって健康な30代の男性ですもん。それなりの性欲はおありでしょう!
大丈夫です。私は秘密は守れるタイプなので、このような事を他言したりは致しません!
是非是非私の体で日頃の性欲を発散させていってください!女永瀬ひなた、ひと肌脱ぎますッ!」

樹くんの体の力が抜けて、その場で見事にすごっと転んだ。

一瞬水の中に潜って、その中から出たら黒い前髪をかき上げた。その髪先から滴り落ちる雫はセクシーだ。

そうして目を細めて樹くんは笑いだしてしまった。

「あははははは、全く君は…」

「私体力はあるタイプ故、樹くんを満足させる事は出来ると思いますッ!」

「君と居ると調子が狂う。 勝手に人の世界に入って来たかと思えば…
どうして俺の気持ちが分からない?あんなに自分の気持ちは押し付けてくる癖に」

「それは、すいませぇん…」

「今日は陽向が親父と旅行に行っている。チャンスだと思った。」

「チャンス?」

「君を独り占め出来る、チャンスだって」

「そんな!私はいつだって樹くんだけの物で!」

「陽向が居ない隙を見計らってなんて…女々しい男だと思ってくれ。
大人げない事をした。
マーメイドの店長に行ってスイートVIPを貸し切りにして、君の時間を貰おうと思ったんだ」

「私キャストじゃないんですけど…。飲みたい気分だったんですか?」