楽しいことまでの間の時間は憂鬱に感じるのが普通。
しかし僕の中で時間はあっという間に過ぎて行き、今日は終業式、そして明日から旅行が始まる。
「絶対忘れ物とかしないでね!後、遅刻も!」
「わかってるって」
「じゃあね!」
「また明日!」
今日はそれぞれ準備のために家に帰った。
夕ご飯は久しぶりに自分一人でつくる。
美晴の手伝いを頑張っていたおかげかかなり料理の腕が上がった気がする。
夕食をとったあとは旅行に向けての準備だ。
クローゼットの奥のキャリーバックを引っ張り出し、必要なものを詰めていく。
「着替え、タオル、本に、、、」
美晴に言われた通り、忘れ物をしないために持っていくものを口に出しながら詰めていく。
「うん、これで忘れ物ないかな」
準備が出来たら風呂に入り、明日に向けて直ぐに寝ることにした。
スマホのアラームをしっかり起きる予定時間とその1時間前にセットし、眠りにつく。
意識が飛んでからは一瞬だ。
ピピピッピピピッ
アラームを手探りで止め、起き上がる。
カーテンの隙間から入ってくる日差しが朝を知らせる。
起きるとすぐに朝支度を進めた。
服装、髪型には特に気をつけ、しっかり出発する時間の10分前には準備を終えた。
「いってきまーす」
誰もいないが旅行前は家に挨拶したくなるものだ。
父親は早朝から仕事に行った。
元々仕事は入ってなかったようだからおそらく入れたのだろう。
少し申し訳ない。
僕が着いた頃には美晴はすでに向日町駅に着いていた。
「おはよ!」
「はやいね」
「ちょっと張り切っちゃった!」
「まず、いつもの電車で京都駅まで行こう」
「んー楽しみ!」
電車に乗り込むとかなりの人混みだった。
うちの学校は少しほかの学校より終業式が早いので他校の制服姿も、多く見られた。
しかし、毎日乗っている電車も今日ばかりは少し別のものに感じる。
「江ノ島着いたらまず何したい?」
「やっぱり海水浴でしょ!」
「僕、ほんとに泳げないから溺れたら助けてね」
川でも海でも僕は必ず溺れてしまうほどに泳げないタイプの人間だ。
浅瀬でもなぜか溺れてしまうのはある種の才能なのかもしれない。
「まもなくー京都、京都です。」
下車すると新幹線改札口を通り、昼食の駅弁が売ってある売店に向かった。
多種多様な駅弁が並ぶ。
中でも人気な、まんざら亭の京都牛とだし巻き弁当を買う事にした。
そして新幹線に乗り込み、まもなく発車した。
「ばいばい京都!」
2時間程の移動時間。
その2時間の中で景色はどんどん変わっていく。
中でも富士山や広大な茶畑は見ものだった。
「富士山でっかいねぇ!」
「日本一はやっぱり違うな」
そして待ちに待っていた弁当。
肉飯の隣にだし巻き玉子が入っている。
だし巻きはだしの味がしっかりしていて、肉飯も丁度いい甘辛さですごく美味しかった。
「まもなく新横浜、新横浜です」
そんなこんなであっという間に新横浜駅に到着した。
ここからは横浜線で横浜駅まで、そこから東海道本線で藤沢まで向かい、いよいよ小田急線に乗り換えて片瀬江ノ島へ向かう。
「智!見て!海だよ、海!はじめて!」
「海行ったことないの?」
「うん、実は初めて!お母さん達が離婚する前も共働きだったからいつも1人だったからね」
「じゃあ存分に楽しんで帰らなきゃだな!」
「うん!」
「まもなく、片瀬江ノ島、片瀬江ノ島です」
車内アナウンスがついに江ノ島に来たという実感を引き立たせる。
「ついにだよ!ついに!」
停車した列車から下車し、改札をくぐり外に出る。
そして振り返るとそこにあるのは竜宮城だ。
片瀬江ノ島駅は竜宮城をモデルにした駅。
赤い外壁の鮮やかさは海の鮮やかさを象徴しているようで
「ここが海の街か」
と、心の声が零れる。
「遊ぶぞー!!」
美晴はテンションが上がりぴょんぴょん飛び跳ねている。
「江ノ島水族館にレッツゴー!!」
江ノ島水族館は駅から見ても目と鼻の先。
海岸沿いの道を五分ほどあるき、着いた水族館でチケットを購入。
しかし僕の中で時間はあっという間に過ぎて行き、今日は終業式、そして明日から旅行が始まる。
「絶対忘れ物とかしないでね!後、遅刻も!」
「わかってるって」
「じゃあね!」
「また明日!」
今日はそれぞれ準備のために家に帰った。
夕ご飯は久しぶりに自分一人でつくる。
美晴の手伝いを頑張っていたおかげかかなり料理の腕が上がった気がする。
夕食をとったあとは旅行に向けての準備だ。
クローゼットの奥のキャリーバックを引っ張り出し、必要なものを詰めていく。
「着替え、タオル、本に、、、」
美晴に言われた通り、忘れ物をしないために持っていくものを口に出しながら詰めていく。
「うん、これで忘れ物ないかな」
準備が出来たら風呂に入り、明日に向けて直ぐに寝ることにした。
スマホのアラームをしっかり起きる予定時間とその1時間前にセットし、眠りにつく。
意識が飛んでからは一瞬だ。
ピピピッピピピッ
アラームを手探りで止め、起き上がる。
カーテンの隙間から入ってくる日差しが朝を知らせる。
起きるとすぐに朝支度を進めた。
服装、髪型には特に気をつけ、しっかり出発する時間の10分前には準備を終えた。
「いってきまーす」
誰もいないが旅行前は家に挨拶したくなるものだ。
父親は早朝から仕事に行った。
元々仕事は入ってなかったようだからおそらく入れたのだろう。
少し申し訳ない。
僕が着いた頃には美晴はすでに向日町駅に着いていた。
「おはよ!」
「はやいね」
「ちょっと張り切っちゃった!」
「まず、いつもの電車で京都駅まで行こう」
「んー楽しみ!」
電車に乗り込むとかなりの人混みだった。
うちの学校は少しほかの学校より終業式が早いので他校の制服姿も、多く見られた。
しかし、毎日乗っている電車も今日ばかりは少し別のものに感じる。
「江ノ島着いたらまず何したい?」
「やっぱり海水浴でしょ!」
「僕、ほんとに泳げないから溺れたら助けてね」
川でも海でも僕は必ず溺れてしまうほどに泳げないタイプの人間だ。
浅瀬でもなぜか溺れてしまうのはある種の才能なのかもしれない。
「まもなくー京都、京都です。」
下車すると新幹線改札口を通り、昼食の駅弁が売ってある売店に向かった。
多種多様な駅弁が並ぶ。
中でも人気な、まんざら亭の京都牛とだし巻き弁当を買う事にした。
そして新幹線に乗り込み、まもなく発車した。
「ばいばい京都!」
2時間程の移動時間。
その2時間の中で景色はどんどん変わっていく。
中でも富士山や広大な茶畑は見ものだった。
「富士山でっかいねぇ!」
「日本一はやっぱり違うな」
そして待ちに待っていた弁当。
肉飯の隣にだし巻き玉子が入っている。
だし巻きはだしの味がしっかりしていて、肉飯も丁度いい甘辛さですごく美味しかった。
「まもなく新横浜、新横浜です」
そんなこんなであっという間に新横浜駅に到着した。
ここからは横浜線で横浜駅まで、そこから東海道本線で藤沢まで向かい、いよいよ小田急線に乗り換えて片瀬江ノ島へ向かう。
「智!見て!海だよ、海!はじめて!」
「海行ったことないの?」
「うん、実は初めて!お母さん達が離婚する前も共働きだったからいつも1人だったからね」
「じゃあ存分に楽しんで帰らなきゃだな!」
「うん!」
「まもなく、片瀬江ノ島、片瀬江ノ島です」
車内アナウンスがついに江ノ島に来たという実感を引き立たせる。
「ついにだよ!ついに!」
停車した列車から下車し、改札をくぐり外に出る。
そして振り返るとそこにあるのは竜宮城だ。
片瀬江ノ島駅は竜宮城をモデルにした駅。
赤い外壁の鮮やかさは海の鮮やかさを象徴しているようで
「ここが海の街か」
と、心の声が零れる。
「遊ぶぞー!!」
美晴はテンションが上がりぴょんぴょん飛び跳ねている。
「江ノ島水族館にレッツゴー!!」
江ノ島水族館は駅から見ても目と鼻の先。
海岸沿いの道を五分ほどあるき、着いた水族館でチケットを購入。
