迎えた5月末。
中間試験の試験範囲が発表された。
実は僕はド文系というやつで社会、英語、国語はいつも90点をくだらないのだが、理科と数学に関してはいつも赤点ギリギリをさまよっている。
美晴はと言うと、全教科の平均点が90点をくだらない。
今回のテストも理数で赤点を回避すべく美晴に勉強を教えてもらうことにした。
僕達は放課後、図書室に集合で勉強をすることにした。
そして迎えた放課後、僕が図書室に向かった時にはまだ、美晴は図書室にいなかった。
数学の参考書を開く。
並べられている記号と数字の羅列を見るだけで頭がおかしくなりそうだ。
正直、全くと言っていいほど分からない。
「おぉ!熱心だねぇ」
ちょうどいいタイミングで美晴が来てくれた。
「ちょっとここの数式の解き方が分からないんだけど」
参考書を美晴に見せた。
「あぁ、ここね!」
と言うと、ペンを持ってルーズリーフにスラスラと数式を書き始めた。
「まぁ、こういうことよ!」
書き終えた数式を見せてきた。
が、何を書いてるのかさっぱり理解できない。
「ちょっと、言葉で説明してくれ、、、」
「もーしょうがないな」
ぷくっと頬を膨らませた彼女は数式の解説をはじめた。
横顔、めちゃくちゃ可愛い。
恋愛をするとバカになるのはどうやら漫画やアニメだけの話ではないようだ。
「ねぇ!聞いてる!?」
美晴の声ではっと我に返る。
「ごめんごめん!続けて」
美晴に解説の続きをしてもらい、同じ形式の数式をもう一度解いてみる。
すると、若干詰まるところがあったがスラスラと解くことが出来た。
「すごい!解けるようになった!」
「やっぱり私、天才だわ」
どうだ、と美晴は得意げに笑ってきた。
しかし彼女の解説は本当に分かりやすかった。
「ほんと教えるの上手だな」
「そ、そう??」
褒めると今度は照れるように笑ってきた。
「そうだ!今回のテスト勝負する?」
「勝負か、、、勝負なら何か罰ゲームがないと面白くないよな」
罰ゲームは勝負の醍醐味と言っても過言ではない。
「罰ゲームねぇ、、じゃあ負けた方が勝った方の言う事をなんでも聞くってのはどう?」
「よし、受けて立つ」
勝負となると苦手な科目の勉強への熱意もより一層すことが出来るだろう
それに数学と理科さえ出来れば勝てる可能性も十分ある。
それから2時間ほど勉強すると下校時刻を伝える放送が流れたので帰ってまたうちで勉強する事にした。
それから1週間、こんな生活を続け迎えたテスト初日。
数学、理科という最悪な組み合わせでスタートを切った。
とは言えど、今回のテストは数学、理科は抜かりなく勉強してきた。
きっと上手くいく。そう信じて数学のテスト開始のチャイムを待った。
そしてついにチャイムがなり、一斉にクラス中がペンを握り解き方始める。
緊張しながらも、一問目にとりかかった。
前半戦の計算や図形の小問集合はかなりいい感じに解けた。
この調子でと意気込んだ後半戦。
後半戦は問題も難しくなりなかなかに厳しい戦いを強いられた。
関数や証明などで、解答欄もびっくりするほど広い。
しかし、美晴に教わったことを掘り起こして問題に取り組み、数学のテストを終えた。
そして二限の理科。
僕のスタミナは、ほとんど数学に吸い取られ迎えた。
酸アルカリの中和反応式や惑星などの問題が出題され、先生が言うにはえりすぐりの難問を用意したとの事だ。
集中力がかなり低下した上に難易度はベリーハード。
もういいやと、半ば投げやりになりながら問題を解き始める。
しかし、解き始めてみたら意外とよく解けている気がする。
美晴の教えを思い出すと、スラスラと問題が解けていく。
1週間のスパルタ指導は無駄ではなかったようだ。
そんなこんなでしっかり最後まで解き終え、1日目のテストを乗り切った。
それ以外の教科はいつも通り解けば難なく出来る。
それから残りの2日間のテストを乗り切りついにテスト期間を抜け出した。
最後のテストが終わった時には開放感からか教室が半ばお祭り騒ぎになっていた。
僕はテストの疲労感がどっと来た。
1度伸びをするとテストが終わったという事が現実味を帯びて感じられた。
ホームルームが終わったので帰り支度をして美晴と約束していた校門の前に自転車を持って向かった。
「おつかれさま!」
1分と待たないうちに後ろから美晴が聞こえてきた。
「おつかれさま、美晴のお陰で数学も理科も結構できた気がする。もしかしたら僕の勝ちかもね」
「なかなか自信満々じゃない!けど私も今回は結構出来たからね!」
「テスト返却が楽しみだな。そういえばこの後予定でもある?」
「いや、ないよ!」
「じゃあ、このあとどっか行かね?」
よし、さらっと自然に聞くことが出来た。
「うん!いいよ!」
「じゃあ、とりあえず駅の方行こうか」
美晴の歩くスピードに合わせて自転車を押し、駅へ向かう。
そういえばこうやってデートに誘うのは、付き合い始めて初かな?
中間試験の試験範囲が発表された。
実は僕はド文系というやつで社会、英語、国語はいつも90点をくだらないのだが、理科と数学に関してはいつも赤点ギリギリをさまよっている。
美晴はと言うと、全教科の平均点が90点をくだらない。
今回のテストも理数で赤点を回避すべく美晴に勉強を教えてもらうことにした。
僕達は放課後、図書室に集合で勉強をすることにした。
そして迎えた放課後、僕が図書室に向かった時にはまだ、美晴は図書室にいなかった。
数学の参考書を開く。
並べられている記号と数字の羅列を見るだけで頭がおかしくなりそうだ。
正直、全くと言っていいほど分からない。
「おぉ!熱心だねぇ」
ちょうどいいタイミングで美晴が来てくれた。
「ちょっとここの数式の解き方が分からないんだけど」
参考書を美晴に見せた。
「あぁ、ここね!」
と言うと、ペンを持ってルーズリーフにスラスラと数式を書き始めた。
「まぁ、こういうことよ!」
書き終えた数式を見せてきた。
が、何を書いてるのかさっぱり理解できない。
「ちょっと、言葉で説明してくれ、、、」
「もーしょうがないな」
ぷくっと頬を膨らませた彼女は数式の解説をはじめた。
横顔、めちゃくちゃ可愛い。
恋愛をするとバカになるのはどうやら漫画やアニメだけの話ではないようだ。
「ねぇ!聞いてる!?」
美晴の声ではっと我に返る。
「ごめんごめん!続けて」
美晴に解説の続きをしてもらい、同じ形式の数式をもう一度解いてみる。
すると、若干詰まるところがあったがスラスラと解くことが出来た。
「すごい!解けるようになった!」
「やっぱり私、天才だわ」
どうだ、と美晴は得意げに笑ってきた。
しかし彼女の解説は本当に分かりやすかった。
「ほんと教えるの上手だな」
「そ、そう??」
褒めると今度は照れるように笑ってきた。
「そうだ!今回のテスト勝負する?」
「勝負か、、、勝負なら何か罰ゲームがないと面白くないよな」
罰ゲームは勝負の醍醐味と言っても過言ではない。
「罰ゲームねぇ、、じゃあ負けた方が勝った方の言う事をなんでも聞くってのはどう?」
「よし、受けて立つ」
勝負となると苦手な科目の勉強への熱意もより一層すことが出来るだろう
それに数学と理科さえ出来れば勝てる可能性も十分ある。
それから2時間ほど勉強すると下校時刻を伝える放送が流れたので帰ってまたうちで勉強する事にした。
それから1週間、こんな生活を続け迎えたテスト初日。
数学、理科という最悪な組み合わせでスタートを切った。
とは言えど、今回のテストは数学、理科は抜かりなく勉強してきた。
きっと上手くいく。そう信じて数学のテスト開始のチャイムを待った。
そしてついにチャイムがなり、一斉にクラス中がペンを握り解き方始める。
緊張しながらも、一問目にとりかかった。
前半戦の計算や図形の小問集合はかなりいい感じに解けた。
この調子でと意気込んだ後半戦。
後半戦は問題も難しくなりなかなかに厳しい戦いを強いられた。
関数や証明などで、解答欄もびっくりするほど広い。
しかし、美晴に教わったことを掘り起こして問題に取り組み、数学のテストを終えた。
そして二限の理科。
僕のスタミナは、ほとんど数学に吸い取られ迎えた。
酸アルカリの中和反応式や惑星などの問題が出題され、先生が言うにはえりすぐりの難問を用意したとの事だ。
集中力がかなり低下した上に難易度はベリーハード。
もういいやと、半ば投げやりになりながら問題を解き始める。
しかし、解き始めてみたら意外とよく解けている気がする。
美晴の教えを思い出すと、スラスラと問題が解けていく。
1週間のスパルタ指導は無駄ではなかったようだ。
そんなこんなでしっかり最後まで解き終え、1日目のテストを乗り切った。
それ以外の教科はいつも通り解けば難なく出来る。
それから残りの2日間のテストを乗り切りついにテスト期間を抜け出した。
最後のテストが終わった時には開放感からか教室が半ばお祭り騒ぎになっていた。
僕はテストの疲労感がどっと来た。
1度伸びをするとテストが終わったという事が現実味を帯びて感じられた。
ホームルームが終わったので帰り支度をして美晴と約束していた校門の前に自転車を持って向かった。
「おつかれさま!」
1分と待たないうちに後ろから美晴が聞こえてきた。
「おつかれさま、美晴のお陰で数学も理科も結構できた気がする。もしかしたら僕の勝ちかもね」
「なかなか自信満々じゃない!けど私も今回は結構出来たからね!」
「テスト返却が楽しみだな。そういえばこの後予定でもある?」
「いや、ないよ!」
「じゃあ、このあとどっか行かね?」
よし、さらっと自然に聞くことが出来た。
「うん!いいよ!」
「じゃあ、とりあえず駅の方行こうか」
美晴の歩くスピードに合わせて自転車を押し、駅へ向かう。
そういえばこうやってデートに誘うのは、付き合い始めて初かな?
