触らないでよ！〜彼氏に振られたその日、女の子(？)に告白されました〜

いつの間にか眠ってしまっていた。
いつものアラームで目が覚める。

アラームを止めるために慌ててバッグの中のスマホを探す。



「……おはようございます」



ベッドの上から上半身を起こした茜ちゃんがこちらを見ていた。



「ごめんね、茜ちゃん、起こしちゃった？」

「いいえ、平気です。シャワー使いますか？ タオルは出してあるので適当に使ってください」



そう言って茜ちゃんが眠そうに目をこすりながらベッドに倒れ込んだ。
眠ってしまったのを見てから立ち上がる。

畳んでおいた制服はハンガーにかけられていて、コートと一緒にラックに吊るされていた。
それを手に取って脱衣所へ向かう。



少し頭が痛い。

熱めのシャワーを浴びながら、昨日の夜のことを猛省する。

よりによって会社の後輩に迷惑をかけるなんて。
しかも元彼が同じ社内にいることもバレてしまった。

昨日、居酒屋でどんな話をしたのか、正直覚えていない。
変なことを言ってないだろうか、それを考えるとすごく怖い。