「ん……」



少し体を上に移動させて、澪ちゃんの顔を両手で包んでキスをした。

唇を少し開くと、目ざとく舌が入り込んでくる。
口の中を執拗に確かめながら、手は別に意思を持っているかのように器用に私の服を1枚ずつ脱がしていく。


呼吸すら許されないような激しいキスに、酔ったときのように、頭がぼーっとする。

唇が離れると、今度は体中に触れるだけのキスが降ってくる。
声を我慢すればそれだけ、体への刺激が濃くなっている気がする。
いちいち反応してしまって、それが澪ちゃん喜ばせてしまう。


我慢できなくなるギリギリまで焦らされて。
私から願うまで、先へ進んでくれない。



「……みおちゃ……」



私の胸に潜る顔に触れる。

ベッドの中で目が合う。



「……なに?」



言わなきゃわからないとでもいうように、いたずらっぽく笑う。

その顔を無言で睨みつける。




「まだダメ」