「まだ起きてる」

「澪ちゃんのこと待ってたんだよ」



本をサイドテーブルに置いて布団をめくる。

「甘えてるの」と澪ちゃんが笑いながら隣に入ってきた。

澪ちゃんの腕が私の体に巻き付く前に、擦り寄って深く息をつく。



「あーもう、可愛いな。なに今日はどうしたの」

「んー」



いつものように髪を梳くように撫でられる。

この瞬間が一番好きだ。

澪ちゃんは暖かいし、撫でられているところは気持ちいいし、至福の時間を噛み締める。



「ミカ」



澪ちゃんがいつもと違う呼び方で私を呼ぶ。
それは合図のようで。

髪を撫でていた手が背中を伝って服の中に入る。