生活スタイルが違うことで出てきた「自室は必要か」問題については、呆気なく解決した。
夜中に帰って来るせいで起こしたら申し訳ないからという理由で、澪ちゃんも考えてくれたようだったけど、実際に澪ちゃんの帰りを待つ私のほうが必要ないと思ってしまった。
澪ちゃんが隣にいないと、眠れない体質になってしまったからだ。
眠かったら先に寝ていいと言う澪ちゃんを拒否して、仕事が終わるのは夜中だから「今から帰る」連絡はしないという澪ちゃんにも食い下がった。
「無理してない?」
澪ちゃんの部屋に居座るようになって2週間が過ぎた、土曜日の午前2時前。
仕事を終えて、脱いだジャケットを寝室のクローゼットへかけに来た澪ちゃんが、まだベッドの上で起きている私を見て眉を下げた。
同じような会話をもう何度もしている。
「全然。だって本当に眠れないんだもん
」
家から持ってきた読みかけの小説を閉じる。
就寝時間は自分の家にいたときより遅くなっていたけど、澪ちゃんの家が職場まで一駅ということで前より遅く起きても間に合うから、寝不足になるまではいかなかった。
……夜の営みがなければだけど。
「まぁ、今日は土曜日でミカさん休みだからいいか」
「シャワー浴びてくるね」と言って澪ちゃんが寝室から出ていった。
また小説に目を落とす。
澪ちゃんと暮らすようになって、趣味だった読書を再開できたのは心にゆとりができたからかもしれない。
前までは考えることが多くて、本を買っても読まずに積んでいただけだったから。
夜中に帰って来るせいで起こしたら申し訳ないからという理由で、澪ちゃんも考えてくれたようだったけど、実際に澪ちゃんの帰りを待つ私のほうが必要ないと思ってしまった。
澪ちゃんが隣にいないと、眠れない体質になってしまったからだ。
眠かったら先に寝ていいと言う澪ちゃんを拒否して、仕事が終わるのは夜中だから「今から帰る」連絡はしないという澪ちゃんにも食い下がった。
「無理してない?」
澪ちゃんの部屋に居座るようになって2週間が過ぎた、土曜日の午前2時前。
仕事を終えて、脱いだジャケットを寝室のクローゼットへかけに来た澪ちゃんが、まだベッドの上で起きている私を見て眉を下げた。
同じような会話をもう何度もしている。
「全然。だって本当に眠れないんだもん
」
家から持ってきた読みかけの小説を閉じる。
就寝時間は自分の家にいたときより遅くなっていたけど、澪ちゃんの家が職場まで一駅ということで前より遅く起きても間に合うから、寝不足になるまではいかなかった。
……夜の営みがなければだけど。
「まぁ、今日は土曜日でミカさん休みだからいいか」
「シャワー浴びてくるね」と言って澪ちゃんが寝室から出ていった。
また小説に目を落とす。
澪ちゃんと暮らすようになって、趣味だった読書を再開できたのは心にゆとりができたからかもしれない。
前までは考えることが多くて、本を買っても読まずに積んでいただけだったから。

