真っ暗な寝室の中、倒れるようにベッドの上に沈んだ。
お酒なんてほとんど飲んでいないのに、さっきから耳まで熱くて息苦しい。

私の上にまたがる澪ちゃんが無言でパジャマのボタンを外していく。
エアコンをつけたばかりで、まだ十分に暖まっていない部屋の空気が体をかすめる度に少し震える。



「寒い?」

「……少し」



足元にあった布団を頭まで引き上げられる。
布団の中でいつのまにか下着を取られて、舌が身体中を這う。噛まれたり舐められたり、目まぐるしい快感と嫌でも耳に入ってくる音のせいでおかしくなりそうだった。

随分長い時間、腰から上だけを責められた。この前は簡単に触ってきたのに、今は太ももをなぞるだけで中まで触れてこようとしない。
もどかしくなってくる。
前まで、こんなじゃなかったのに先が欲しいと思ってしまう……。



「……みおちゃ……」

「……ん」

「……脱いで、私だけ、このままなのやだ」



布団の中で澪ちゃんが笑った。
胸の位置で体を起こすと、長い髪が流れて私の体をくすぐった。布団の中の熱気が抜けて、ぬるい空気が入ってくる。