車の助手席に座って、涙が止まらない目にハンカチを押し当てる。
車が動いている間も涙は止まる気配がなくて、もはや早坂が怖くて泣いているのか澪ちゃんが来てくれて嬉しくて泣いているのかよくわからなくなってきた。
「怖かったねぇ」
ぐすぐすといつまでも鼻を鳴らす私の頭を澪ちゃんがあやすように撫でる。
ーーもう、そういうことされたら余計に涙が止まらない……。
「……ごめん、手繋いでていい……?」
「いいよ」
「……ごめんね……」
「うん」
頭の手を取って膝の上に置く。
置いてから運転しづらいかもと思ったけど、澪ちゃん本人が気にしていないようだったから黙って甘えることにした。
「ミカさん、自分から触れるようになってきたね」
「……澪ちゃんにだけだよ」
「それでいいよ。むしろ他の人に触る予定あるの?」
「前見て運転しよう、澪ちゃん」
「え、やだ、ちゃんと答えて」
「ないよ、あるわけないでしょ、澪ちゃん1人で十分だよ」
やっと笑えるようになった。
信号が赤になって車が停まって、澪ちゃんと目が合う。
泣き腫らした目を見られたくなくて、慌てて片手で隠した。
「なんで!?」
「いっぱい泣いて恥ずかしいから」
「今さらでしょ、初めて会ったときそうだったじゃん」
ーーそうなんだけど、関係性が違う。まさか今になって、キレイなバーテンダーの子が彼氏になるなんて思ってなかった。
車が動いている間も涙は止まる気配がなくて、もはや早坂が怖くて泣いているのか澪ちゃんが来てくれて嬉しくて泣いているのかよくわからなくなってきた。
「怖かったねぇ」
ぐすぐすといつまでも鼻を鳴らす私の頭を澪ちゃんがあやすように撫でる。
ーーもう、そういうことされたら余計に涙が止まらない……。
「……ごめん、手繋いでていい……?」
「いいよ」
「……ごめんね……」
「うん」
頭の手を取って膝の上に置く。
置いてから運転しづらいかもと思ったけど、澪ちゃん本人が気にしていないようだったから黙って甘えることにした。
「ミカさん、自分から触れるようになってきたね」
「……澪ちゃんにだけだよ」
「それでいいよ。むしろ他の人に触る予定あるの?」
「前見て運転しよう、澪ちゃん」
「え、やだ、ちゃんと答えて」
「ないよ、あるわけないでしょ、澪ちゃん1人で十分だよ」
やっと笑えるようになった。
信号が赤になって車が停まって、澪ちゃんと目が合う。
泣き腫らした目を見られたくなくて、慌てて片手で隠した。
「なんで!?」
「いっぱい泣いて恥ずかしいから」
「今さらでしょ、初めて会ったときそうだったじゃん」
ーーそうなんだけど、関係性が違う。まさか今になって、キレイなバーテンダーの子が彼氏になるなんて思ってなかった。

