いつものカフェでそれぞれ注文する。
料理を待っている間、茜ちゃんはスマホを取り出して舌打ちをした。
「1日経っても連絡寄越さないなんてひどすぎると思いませんか?」
私からはあえて振らなかったのに、彼女の話題を出してきたから戸惑った。
「そう、だね」
「でもこっちから連絡するのは絶対嫌だし」
目を吊り上げている。
ここまで怒らせるほど丸1日放置できる茜ちゃんの恋人って一体何者なんだろう。
「付き合ってどれくらいなの?」
「5年です」
「5年!?」
経験したことのない未知の数字を聞いて叫んでしまった。
私は1年ももったことがない……。
「元々、高校の同級生だったんですけど、大学に入ってから付き合うようになって」
「どっちから言ったの?」
「私から。好きだから付き合ってほしいって言ったら『いいよー』って。普通に言ってました。
こっちは、相手は同性だからこういうこと言ったら迷惑なんじゃないかとか引かれるんじゃないかとか、好きって言うまで何回も泣くくらい時間がかかったのに」
「彼女さんは同性が好きだったの?」
「たぶん違うと思います。高校の頃、向こうに何人か彼氏いたの見てるし。
あ、そういうところもミカさんに似てるかも。
来る者拒まずな感じ。挙句、女と付き合ってるし。
澪ちゃんは男だけど」
茜ちゃんは思い出話をするように、彼女のことを教えてくれた。
そこにはさっきまでの怒気を含んだ表情はなくて、いつもの穏やかでキレイな顔の茜ちゃんがいた。
5年経った今でも本当に好きなんだとわかる。
料理を待っている間、茜ちゃんはスマホを取り出して舌打ちをした。
「1日経っても連絡寄越さないなんてひどすぎると思いませんか?」
私からはあえて振らなかったのに、彼女の話題を出してきたから戸惑った。
「そう、だね」
「でもこっちから連絡するのは絶対嫌だし」
目を吊り上げている。
ここまで怒らせるほど丸1日放置できる茜ちゃんの恋人って一体何者なんだろう。
「付き合ってどれくらいなの?」
「5年です」
「5年!?」
経験したことのない未知の数字を聞いて叫んでしまった。
私は1年ももったことがない……。
「元々、高校の同級生だったんですけど、大学に入ってから付き合うようになって」
「どっちから言ったの?」
「私から。好きだから付き合ってほしいって言ったら『いいよー』って。普通に言ってました。
こっちは、相手は同性だからこういうこと言ったら迷惑なんじゃないかとか引かれるんじゃないかとか、好きって言うまで何回も泣くくらい時間がかかったのに」
「彼女さんは同性が好きだったの?」
「たぶん違うと思います。高校の頃、向こうに何人か彼氏いたの見てるし。
あ、そういうところもミカさんに似てるかも。
来る者拒まずな感じ。挙句、女と付き合ってるし。
澪ちゃんは男だけど」
茜ちゃんは思い出話をするように、彼女のことを教えてくれた。
そこにはさっきまでの怒気を含んだ表情はなくて、いつもの穏やかでキレイな顔の茜ちゃんがいた。
5年経った今でも本当に好きなんだとわかる。

