「びっくりしたー、なに澪ちゃん、大声出して」



奥からキラキラしたブルーのドレスを着たサラサさんが出てきた。



「あら、ミカ。久しぶりね〜」

「お久しぶりです」

「で、なに、ケンカ?」

「いえ、ミカさんに説教してました」



澪ちゃんがシェイカーにベースのお酒とリキュールを詰めながら、しれっと言い放つ。



「何したのよアンタ」



サラサさんが私の隣に座る。



「浮気した。元彼とご飯食べに行ってた」

「澪ちゃん!」



サラサさんにはまだ私たちが付き合っていることを言っていない。
こんな風にバラされるのは少しキツい。

でもやっぱり今日のは浮気になるのか。
……なるよなぁ。私も澪ちゃんが男の人とご飯食べに行ってたら嫌だ。

1人で自問自答して、今さら自分が犯した悪行を知る。