「違う! あの日ちゃんと振られてるから!
でももう1回付き合ってほしいって言われて、断ったんだけどご飯食べに行くことになって、」
うまく説明できなくて、しどろもどろになりながら澪ちゃんを見る。
さっき茜ちゃんを睨んでいたときと同じ目になっている。
そりゃそうだ。
「ごめん……ごめんなさい……」
「……さすがに怒ってます。ミカさん、隙だらけですよ」
「うん、ごめんなさい……。
でもやっぱり触られそうになったりすると怖くてダメで、……ちゃんと好きな人がいるって断ってきました!」
「いや、触られそうになるなよ。ご飯も食べに行くなよ! 前から思ってたけどその警戒心の低さはどうなってんの!?」
キレイな顔で口調がくだけていく。
元彼には警戒心がすごいと言われ、目の前の彼女には低いと言われる。
「世の中ミカさんが付き合ってきたような、拒否られたから振って終わりの優しいやつばっかりじゃないんだよ! 無理やりしようとする奴だっているんだよ!」
一気にまくし立てられる。
大声で怒られて怯みながら、一方で心配してくれているんだなぁとのんきに構える私がいる。
口調がくだけているのも嬉しい。
でも今そんなことを言ったらもっと怒られそうだから言わない。言えない。
「今日、長くなるけど仕事終わるまで待ってて。
無理だったらタクシー呼んで、鍵渡すから私の家で待ってて」
これ見よがしに澪ちゃんが大きなため息をついた。
「本当に危なっかしくて年上とは思えない……」
よろけるようにカウンターの中へ戻っていく。
でももう1回付き合ってほしいって言われて、断ったんだけどご飯食べに行くことになって、」
うまく説明できなくて、しどろもどろになりながら澪ちゃんを見る。
さっき茜ちゃんを睨んでいたときと同じ目になっている。
そりゃそうだ。
「ごめん……ごめんなさい……」
「……さすがに怒ってます。ミカさん、隙だらけですよ」
「うん、ごめんなさい……。
でもやっぱり触られそうになったりすると怖くてダメで、……ちゃんと好きな人がいるって断ってきました!」
「いや、触られそうになるなよ。ご飯も食べに行くなよ! 前から思ってたけどその警戒心の低さはどうなってんの!?」
キレイな顔で口調がくだけていく。
元彼には警戒心がすごいと言われ、目の前の彼女には低いと言われる。
「世の中ミカさんが付き合ってきたような、拒否られたから振って終わりの優しいやつばっかりじゃないんだよ! 無理やりしようとする奴だっているんだよ!」
一気にまくし立てられる。
大声で怒られて怯みながら、一方で心配してくれているんだなぁとのんきに構える私がいる。
口調がくだけているのも嬉しい。
でも今そんなことを言ったらもっと怒られそうだから言わない。言えない。
「今日、長くなるけど仕事終わるまで待ってて。
無理だったらタクシー呼んで、鍵渡すから私の家で待ってて」
これ見よがしに澪ちゃんが大きなため息をついた。
「本当に危なっかしくて年上とは思えない……」
よろけるようにカウンターの中へ戻っていく。

