奴らは、廉人が授業に出ないことで

いじめがバレるのを恐れている。

顔に傷をつけないのも同じ理由だ。

先生に話しても、この学校はそんなところ

じゃないと言われ相手にされなかった。

母親に言えば迷惑をかける。

今までの母親の努力が無駄になって

しまうような気がした。

しばらくトイレの床に寝たまま泣いていたが、

なんとか落ち着かせて立ち上がり、

カーディガンを脱ぐ。

鏡の前に立つと、醜い体が露わになる。