「お前の口は何のためについてんだよ。言え」

「……お、王様の、言うことは、絶対」

「じゃあなんですぐ出てこなかったのかなぁ?」

ゴン、とまた後頭部が痛む。

睨まれると動けない。

「……っ、ごめ、なさっ、……」

「謝るくらいなら最初からすんじゃねぇよっ」

思い切りお腹を殴られ倒れ込む。始まった。

背中、胸、腕、脚。顔以外の身体中の

至るところが傷つけられるたびに声が漏れ出す。

早く終われ、早く終われと耐えていると、

今日はいつもより少しだけ早く終わった。

「次の授業出なかったら許さねぇからな」

そう言い残してトイレを出て行く。