祥太君と颯君は、お皿をさげてからそれぞれの部屋に戻った。


私は、文都君の食事を急いで用意した。


『何かあったんですか?』


『…どうして?』


『…いえ。でも、なんかいつもと違う空気が』


鋭い。


『別に何でもないよ。ハンバーグおかわりしてね。良かったら』


『ありがとうございます。結菜さんはもう食べたんですか?』


『うん、食べたよ。お先にごめんね』


『いえ、それは全然いいんです…でも良かったら…もう少しここにいてくれませんか?』


『…うん。もちろん…いるよ』


文都君は、1人が嫌いなのかな?


寂しがり屋さんなのかも知れないな。


『ハンバーグいただきます』


美味しそうに食べてくれる文都君。


それを見てるだけで幸せな気分になれた。


母親って、こんな感じなんだろうな。


『すごく美味しいです』


『嬉しい。遠慮なくいっぱい食べてね』


『母も…ハンバーグが得意で。でも、結菜さんのハンバーグの方が美味しいです』