『ねえ、ハンバーグおかわりいかが?今日のは頑張って作ったから特別美味しいでしょ?』


『ありがとう。結姉、おかわりもらうよ。自分でやるから』


そう言って、颯君は自分でハンバーグをお皿に盛り付けた。


颯君は料理が好きみたいで、時々食事の支度を手伝ってくれる。


惣菜コーナーでのバイトも、そういう理由があるんだろう。


『結姉。このハンバーグ本当に美味しい。次、また作り方教えて』


『あ、うん、そうだね。手伝ってくれると助かるよ』


『ごちそうさま。結菜ちゃん、俺、明日は1日中楽団の練習で、それからみんなでご飯にいく予定だから夕食はいらないよ。また月曜日からよろしくね』


『…うん。わかった。練習大変だね…頑張ってね』


どうして?


祥太君、どうしてそんな淋しそうな顔するの?


その時、文都君が帰ってきた。


少しホッとする自分がいる。