確かに同じことで仕返しすることには抵抗はあったけど、でも、もう…あの時の私にはそこまで考えてる余裕なんてなかった。


なのに…どうしてだろ?


今は、川崎君に会いたいとは思わない。


むしろ会いたくなかった。


私…


自分の感情がわからない。


今、目の前にいる旦那と智華ちゃんに対する気持ちだって、嫉妬なのかなんなのか?


祥太君や颯君の言葉が胸に引っかかっているのも確かだし、本当になんなんだろ、私。


フラフラして気持ちが揺れて…


自分が自分でこんなにもわからなくなるなんて。


何だかちょっと…怖いよ。


『わかった…でも次からは夕食が要らないなら早めに知らせてね。行ってらっしゃい』


私はそれだけ言って、2人を見送ることはせずにさっさとキッチンに引っ込んだ。


『あの…』


振り向くとそこには智華ちゃんが。