『結姉。健太さんの言ってることなんて、絶対気にするな』


私の沈んだ顔を見て、優しい言葉をくれる颯君。


ダメだな、私。


やっぱり顔に出てしまう。


『…だ、大丈夫だよ。でも…だから言ったでしょ。私より若い子にした方がいいって。男はみんなおばさんより若い子がいいに決まってるんだから』


『ねえ。それ、誰が決めたの?誰の正解?俺の中には、そんな考えは1ミリも無い。それに、俺、結姉のこと、おばさんだなんて思ってないから』


『颯君…』


『何度も言っただろ、俺は結姉を描きたいって。悪いけど、智華ちゃんやひなこちゃんを描きたいとは思わない』


そんなこと…


そんなカッコイイ顔で必死に言わないで。


私…


甘えたくなってしまうよ…


ずっと年下の君に。


『恥ずかしいけど、もうずっと前から私は、旦那には女として見られてないの。でも仕方ないの。若さにはどう頑張っても勝てない。肌のハリもシワも…そういうのって、あの人のいうように絵にも出ちゃうよね…ごめんね』