目を開けるとそこは自分の部屋のベッドの上だった。 天井に伸ばしたままだった手をパタッと額に落とした。 「……あんなヤツ、見たことねぇけどな」 起きてすぐ、夢で見た人を思い返すが、全く見覚えがない。 だいたい、ウチの学校は元男子校だから女子が少ない。 同じ学年の女子の顔は覚えたつもりではいたが、あんなヤツいたっけか。