第三章 花散る

桜は散り、ちらほら葉桜が見えてきた時、
あの夢のことは、とっくに忘れていた。

高校生活にも徐々に慣れていき、高校生活を楽しんでいた。

相変わらず春人とは仲良しで、しょーもない話で盛り上がったり、春人を通じて他の奴とも繋がれるようになった。

そんなある日の昼休み、弁当をいつもの奴らと食べていた時だった。

春人が突然言った。

「俺、好きな子が出来たんだ!」

その言葉にみんなは驚いた。

周りの奴らは、当然どんな子なのか、春人に質問攻めをした。

俺は、基本こういう話に興味がない!
だが、今回は違った…

「俺が恋した子はね、名前とか、学年とかは知らねーんだけど、俺の母校の中学の制服着ててさ、よく、工事現場眺めてんだよな!」

春人のその一言で、俺は築く。

春人が恋をしたのは、姫花なのだと…

この日、俺の親友は、ライバルになった…