友達の恋人 ~ 一夜からはじまる愛の物語 ~

そのすきにと私は服を着るとバックを抱えるようにして持ち、玄関へ向かう。

こんなの間違いだった。


こんなのダメだった。


闇に隠れるなんてやっぱり無理なんだよ。

光には見つかってしまう。


ここにいたらいけない。

玄関の扉を開けようと手を伸ばしたとき、後ろから渉の声がした。

「また逃げるのか?」
・・・そらそうとしても何度もあってしまった視線。