友達の恋人 ~ 一夜からはじまる愛の物語 ~

私は渉にお願いして、緑ヶ丘公園の展望台に連れて行ってもらった。

転ばないように私を支えながら歩いてくれた渉。

展望台へ行きたいという私の言葉に、渉はすぐに首を縦に振ってくれた。

まるで私がその場所で香澄からの手紙を読もうとしていることをはじめから知っているかのようだった。



展望台に着くと、渉は私がいつも座っていたベンチに、私を座らせてくれた。
少しただ寒くなってきた風に、自分の着ていたシャツを脱いで私のお腹にかけてくれる。

そして、私に黙って微笑みかけると渉は隣のベンチに座った。


私たちは少しの間、何もせず、ベンチに座りただ吹く風に吹かれ・・
目を閉じた。