私は渉と一緒に、ある場所へと向かっていた。

あの日。

香澄と渉の話を聞いた日。
私はいつの間にか泣きつかれて渉の胸の中で眠ってしまった。

目を覚ますと、渉は私に言った。

「香澄の実家に行こう。」と。

香澄がまだ生きているときに、渉と香澄は約束をしたらしい。

その約束を果たす時が来たと渉は言った。


まだ私の知らない真実がそこにはある。