そう願いながら俺は玲奈の体を抱きしめ続ける。

彼女が今感じているのはどんな気持ちだろうか・・・。





絶望や後悔につぶされてしまうことはないだろうか・・・



「ごめんな。」
謝らないとならないのは俺の方だ。

「本当のこと、ずっと言わなくて、嘘ついてごめん。」

たとえ玲奈のためだとしても、香澄の願いだとしても、俺は玲奈に嘘をついた。