友達の恋人 ~ 一夜からはじまる愛の物語 ~

「香澄は死んでしまったけど、香澄の想いは生き続けてる。」
「・・・」
「香澄の想いは、まだ、渉の心に生きてるでしょ?」
「・・・」
なにも返事を返さない渉。

当然だ。

優しい渉には正直に返事をしたら、私に悪いとか考えているのだろう。

「私は香澄の渉への想いを知ってた。」

その言葉に渉の表情が少しかわる。

きっと、私の言葉で、渉はすべてを悟ったんだろう。

渉を好きになった私が、香澄の気持ちを知って、自分の気持ちを封印したことを。