友達の恋人 ~ 一夜からはじまる愛の物語 ~

「知らなかった」
「言ってなかったからな。誰にも。裏道も知らないだろ?」
「うん」
「そこまでしても玲奈に会いたかった。はじめは、玲奈の涙に救われる気がして、また会えるかなとか思ってたけど。家から逃げ出したくて行ったときにたまたま会う程度だったけどさ。そのうち、玲奈に会いたくて公園に行くようになった。」
知らなかった。


昔の記憶がよみがえる。

私が公園に行くとなぜかいつも先に来ていた渉。

窓から見ていて私が公園に行く日に、先回りして行っていたのだと今更知った。

「俺も暗闇だった。ずっと。」
「・・・」
「暗闇に生きていた俺にとって、玲奈は一筋の光だった。」
真剣な顔で言う渉。