友達の恋人 ~ 一夜からはじまる愛の物語 ~

「俺の母親は男に依存しないと生きていけないような母親でさ。悪い人じゃないけど、俺が生まれてからも、女である自分を捨てることも、後回しにすることもできない人なんだ。」
「・・・」
渉の方を見ると渉は困ったように笑った。

「毎晩、知らない男が家に来て、母親と過ごしてたんだ。俺が小さいころから」
「・・・」
「俺の本当の父親もきっと、そうして母親がとっかえひっかえ過ごしてた男の中の一人なんだと思う。」
「・・・」
「毎晩のように、母親から女になるあの人を見るのがつらくて、いや、見たくなくて俺は緑ヶ丘公園に逃げてた。」
知らなかった。


私が公園に行く時、渉はいつもそこにいた。

でもその理由を私は聞いたことがなかった。