友達の恋人 ~ 一夜からはじまる愛の物語 ~

「私のせいで、渉に何か起きたら嫌なの・・・」
「なにかって?」
渉は私が話始めるのを背を向けずにずっと待ってくれていた。

毎晩うなされて目が覚めてしまう私を隣でいつも心配しながら支えてくれた渉。

きっと何があるのか聞きたかったに違いない。
でも私が話しをするのを待っていてくれたはずだ。

だから・・・渉に届くかわからないくらい小さな声で話始めた私の声を渉は聞き取ってくれた。

その瞬間、やっぱり渉は私が話し始めるのを待っていてくれたのだと確信を持った私は、ちゃんと話をしようと思った。
「うまく言えない・・」
「いいよ」
「泣いちゃう・・・」
「泣いていい。ちゃんと聞く。時間はたっぷりあるからさ」
穏やかに微笑みさえ浮かべながら私をまっすぐに見つめる渉。