友達の恋人 ~ 一夜からはじまる愛の物語 ~

「また、よろしくお願いします。」
紹介状まで書いてもらって、私は引っ越し先で病院を探す予定だった。
私がこの子を産むと決めた時から、本当はここの病院の先生に出産まで診てほしいと思っていた。

「パートナーの方も今日は一緒なんですね」
「はい」
「赤ちゃんに会うの、楽しみですか?」
「はい!」
張り切って答える渉に医師も笑う。
「そう、パパと赤ちゃんのご対面ね」

渉はエコーに映し出された赤ちゃんの姿に少し目を潤ませた。

「かわいいなー。」
赤ちゃんはもうちゃんと人のカタチになっていて、小さな手を顔の方へ近付けていた。
「性別、聞きたい?」
「え?」
子犬のような目で先生を見る渉。

でもはっとしたように私の方に視線を向けた。