「――紫織。俺だけのものになってくれ」
「えっ? ちょ、ちょっと待って」
「嫌だ。もう待てない」
「で、でも、宗一郎。気まずくないの? 光琉ちゃんだって昔の彼女がいるって知ったら」
「え? なんで光琉の名前がでるんだ?」
「だって、付き合っているんでしょ」
――いや、そうじゃない。その誤解はとっくに解けているけど。なんでもいいから口実がほしかった。
「光琉は俺じゃない。荻野と付き合って、いや、こういうことは正確に言ったほうがいいな。いいか、光琉はな、荻野のことがずっと好きで、この前の誕生日に告白して付き合い始めたんだ」
「――荻野副社長?」
「ああ、その荻野。それに俺と光琉は一度もそういう関係にも、感情にもなったことがない。そうか、社内の噂か? 俺が光琉に噂は放置するよう頼んだからな……、色々と面倒だと思ったから」
やれやれとばかりに宗一郎は溜め息をつき、気を取り直したように紫織の首元に顔を埋める。
「ちょ、ちょっと待って! じゃあ、宗一郎があちこちのマンションにそれぞれ別の女の人を住まわせているって話は?」
「はぁ? ――なんなんだ、それは」
絶句した宗一郎は、気をそがれたように体を起こした。
「えっ? ちょ、ちょっと待って」
「嫌だ。もう待てない」
「で、でも、宗一郎。気まずくないの? 光琉ちゃんだって昔の彼女がいるって知ったら」
「え? なんで光琉の名前がでるんだ?」
「だって、付き合っているんでしょ」
――いや、そうじゃない。その誤解はとっくに解けているけど。なんでもいいから口実がほしかった。
「光琉は俺じゃない。荻野と付き合って、いや、こういうことは正確に言ったほうがいいな。いいか、光琉はな、荻野のことがずっと好きで、この前の誕生日に告白して付き合い始めたんだ」
「――荻野副社長?」
「ああ、その荻野。それに俺と光琉は一度もそういう関係にも、感情にもなったことがない。そうか、社内の噂か? 俺が光琉に噂は放置するよう頼んだからな……、色々と面倒だと思ったから」
やれやれとばかりに宗一郎は溜め息をつき、気を取り直したように紫織の首元に顔を埋める。
「ちょ、ちょっと待って! じゃあ、宗一郎があちこちのマンションにそれぞれ別の女の人を住まわせているって話は?」
「はぁ? ――なんなんだ、それは」
絶句した宗一郎は、気をそがれたように体を起こした。



