そして週末。
紫織は美由紀と一緒に早速マンションを訪ねて部屋を見ることにした。
預かっていた鍵を開け、中に入ると最初こそ薄暗くてよくわからなかったが。
ガラッ
窓を開けてみると、花柄の明るいカーテンが揺れて、部屋の全貌が明るみになった。
「――え?」
「すごい!」
部屋には女性らしい、オフホワイトの家具が整然と並んでいる。
「ちょっと待って? ほんとに? ここ、本当にタダでいいの?」
「あっ……。ああ、うんうん。なんかね、財テクの為に買っておいたマンションで、妹が住む予定だったんだけど妹が海外に行ったとかなんとか。まあ、とにかく、人が住まないと痛んじゃうんだって」



