【完】恋の治療は保健室で〜秘密の遠距離恋愛〜

朝、目が覚めた時にはもう、瑠衣君は学校に行っていた。部活の朝練に参加すると母に言い残して。

「瑠衣君、なんか落ち込んでたけど奏何か知らない?」

「知らないよ。ほら、引っ越してきたばかりだからホームシックにでもなったんじゃない?」

「そう?そうだといいんだけど。朝ごはんも食べないで出ていったから心配で。あら?奏、目が赤いわよ」

「昨日、観てた映画に感動しちゃって。もう、涙が止まらなかったよ」

「そんなに泣けたの?今度私も観てみようかしら」