【完】恋の治療は保健室で〜秘密の遠距離恋愛〜

「うーん。嫌がらせとかはないけど、たまにグチグチと言われるかな?」

まだ別れないのかとか、春からは一日中私と共に仕事をするのよ?羨ましいでしょうとか言ってくるっけ。

「流石藤川先生。執念深いね」

若菜がそう言うと奏はコクリと頷いた。

「あんた、絶対負けるんじゃないわよ!」

「負けないよ。そう言うば絵美里ちゃん。明日って何時の飛行機なの?」

「朝一の飛行機。だから明日は早起きだよ...」

「朝一っていうと早くて....」

「六時。だけど絵美里の飛行機は八時くらいだよね?」

「そうだね。え?!瑠衣ちゃんもしかして見送ってくれるの?」

絵美里がキラキラとした目で瑠衣を見つめたが、瑠衣はすぐに目線を奏の方に向けた。