【完】恋の治療は保健室で〜秘密の遠距離恋愛〜

時間ギリギリまでお客さんが沢山来た。当番が終わった人達も戻って来て、交代しながらお化けをやったり、受付をやったりした。ここまで反響を呼ぶなんて思わなかった。ネットの書き込みって凄いな。たった一言なのにこんなに広がって。

「奏、受付交代!」

「今行きまーす!」


時間になり、行列を作っていた廊下はあたし達のクラス以外誰も居なくなった。時間が嵐のように過ぎていったな。

「疲れたね」

「絵美里ちゃんありがとね。手伝ってくれて」

「迷惑かけたし、これくらいお易い御用よ。久しぶりに楽しかったし」

「あたし達のクラス、売上一位だって」

「あれだけ来たんだから当然だよな。それにしても疲れた〜」

「コンビニスイーツは明日にしよう。今日はもう帰って寝たい...」

「そうしてくれ。部活の練習以上に疲れたわ...」

「目の回る忙しさとはこの事だね」

「あとは猫の手も借りたいかな」

「「ああ〜」」

「皆疲れすぎておかしくなってる」

「おいそこの五人。今から体育館で理事長のありがたい終わりの言葉の時間だから早く集合しろ」

「あたし関係ないから先に帰るね」

「絵美里ちゃんずるい...」

「お前も居ていいぞ。一緒に店盛り上げてくれた仲間だからな!」

「岡先生、その格好で言っても説得力ないですよ」

平川君が呆れながら言った。

「ていうか、まだ着てたんですか?」

瑠衣君はもう引いている感じだった。

「新しくなった衣装だからな。最後まで着てやりたいんだ」

「理事長の話を聞くのにそれでいるのはちょっと...」

「失格になりますよ。多分...」

「失格にはなりたくないな。しょうがない。上にズボンと上着羽織っとくか。後でクラスの皆で写真も撮りたいしな」