【完】恋の治療は保健室で〜秘密の遠距離恋愛〜

どうせあたしは子供ですよ...。

「じゃあ失礼するよ」

楓舞さんは慣れた様子で看護師さん達から離れて行き、あたしの方へ戻ってきた。

「楓舞さん」

「さあ、奏。医院長のところへ行こうか」

楓舞さんはあたしの肩に手を置いて、さっきの看護師さん達の方を向いた。そしてその楓舞さんの顔はとっても笑顔だ。

「まさか彼女ってその子供?」

「ありえない...」

「全然お似合いじゃないよね」

後ろからくるトゲのような言葉が背中に刺さる。