「やっぱり!」
当たってた〜!
よかった!
「やっぱり?」
「先輩はバスケットボールかなって思ってたんですよね!」
「そうなのか?」
「はい!」
先輩の方を見て、ニコリと微笑んだ。
「絶対に応援に行きますね!」
先輩のバスケットボールをする姿を観れるのが楽しみで、
二週間後のスポーツ大会が待ち遠しく思う。
「無理はするなよ?」
眉をへの字にして、困ったように微笑んだ先輩。
先輩のことだから、私を気遣っての返答だと思う。
でも、先輩の返答がどうしても「未来は俺の応援に来るな」と、
遠回しに言われているんじゃないかと捉えてしまう。
私が先輩の応援に行くと、黒田先輩に勘違いされちゃうもんね…
でもね、先輩。
大丈夫だよ?
心配しないで?
できる限り、応援は遠くでするから。
先輩に迷惑はかけないから。
そう伝えようとすると「未来は?」と、タイミングよく先輩に声が聞こえてきた。
何のことだかわからず、首を傾げる。
「未来は何の種目にした?」
あ、そのことか!
「私は、ドッジボールです!」
逃げるのは得意なので!とおちゃらけながら言う。
そんな私を見て、クスッと笑う。
「応援しに行くな」
私の頭を撫でた先輩。

