大きな影

『好きだってことだよ。オレが沙莉を悲しませたりしないから。』

さすがに晃平はマンズラでない。





とてもテンパっている。




なにを話しているのかもわからず時は過ぎて行く…





秋の肌寒い風邪に打たれるが止まらない晃平の鼓動。






好き






その二文字にはまるでなにかが取り付いているかのように深く重い言葉である。






その言葉を互いに言い合える…ただそれだけで幸せになれる。




でも伝える方は辛い。好きと言ってもらえないことを考えると。