大きな影

『おっはよー!今日は不機嫌な顔しないの♪』




いつも笑顔で沙莉はオレの側にいてくれる。





『マヂッうぜえから』






そうやってオレはオレ自身に他人を近付けない…




むしろ刑務所に自分を閉じ込めている感じたった。






『そんなことばっか言ってるとせっかくのイイ顔も台無しだわよ~』







なんでなんだろう…なんでオレこんなんだろう…





卒業式なのに唯一話し掛けてくれたのは沙莉だけだった。