「恰好?」



暑い日のパジャマにしてる
タンクトップ、だけど……。



「薄着すぎ。莉愛ばかじゃないの」


顔を背けて、ため息を吐いた爽斗くん。



ばかって言うけど……。だって、



「もう汗やばいって言われたくなかったから」


「だから薄着……? はぁ……」



二度目のため息は本当に呆れかえって聞こえた。


そして爽斗くんは
自分の着ていたパーカーを脱いで
おもむろにあたしに投げつけた。


「んむっ」


「いますぐそれ着て」


「え……でも」


「……どこに目やればいいかわかんねんだよ」



そういってボスっとベッドに腰を下ろして
そっぽを向く、爽斗くん。


どこに目をやればいいかって、


あたし相手にそんなこと言う……?


そんなのすごい違和感だよ……。


あ、違う、そうじゃない。
目がくさるとかって意味だ……!



大慌てでパーカーを着ると、
やっぱりいい匂いがして、
ドキドキした。