「ねー、莉愛ちん、爽斗くんのとこのお化け屋敷楽しみだね!」


「本当に仁胡ちゃんも入ってくれるの?」



仁胡ちゃんはあたしとは違って他にも友達がいるのに、一緒にまわりたいと言ってくれたんだ。



「もちろん! 莉愛ちんの恋バナの続きをこの目でみたいしねぇー」


「え!」


「進展あるといいね!」


仁胡ちゃんは屈託なく笑う。

それを見ていたら、いつの間にかあたしも笑っていて。


「仁胡ちゃんといると、すごくたのしい」


「んもう。わたしも莉愛ちんの隣めっちゃ癒されてるよ。マイナスイオン出てるもん」


「そんなわけ……」


こんなネガティブの塊のあたしからそんなものが到底出るはずがない。



「ほんと。莉愛ちんが笑っただけで癒されちゃうよ。もー、自信もってよ!」


ぽん、と背中を叩かれてしまった。

仁胡ちゃんって、本当に温かい子だ。