そして放課後。


「……ちょっと莉愛ちん、大変!」


お手洗いから戻ってきた仁胡ちゃんが顔面蒼白であたしを手招きしている。


「どうしたの……!?」


なにか事件……!?


弾かれたように椅子からたちあがり、仁胡ちゃんのもとへ駆けつける。


「あの……あそこにね」


そう指さす先、廊下の奥には人だかりができていて。


何があるんだろう。


みんな、壁を見上げてるよね……?



「とにかく行こう」


仁胡ちゃんが険しい顔つきで歩きはじめて、あとを追う。


輪の一番後ろから、みんなが注目しているところを見上げると、