「そこから動くんじゃないぞ!」 全速力ダッシュの足音が遠ざかっていく。 ため息とともに力が抜けて、暗闇にへたり込んだ。 ……優心くん大丈夫かな。 でも、進んだ方と真逆から先生をおびき寄せるなんて、どうやってあっちまで行ったんだろう? そんな疑問を抱きながらも、 夜の校舎の怖さが背筋をひやりと冷やす。 「……っ」 ぐっと唇をかみしめて、震えながら、なるべく冷静に門の外に出た。