どういうこと……?



優心くんとお祭りに行ってほしくないって、


どうして……?


もしかしてそれは、例えば、
あたしがよく味わってる”嫉妬”の気持ちがあるから……?



だとすれば、爽斗くんは絶対いやな気持ちでいるはずなのに。


嬉しい、って思うのはあたし、おかしいよね。


だから緩みかける頬はなんとか形を保たせつつ、


爽斗くんの両腕をいつの間にかぎゅっと抱きしめてしまっていて。


「……わかった」


そう返すと、爽斗くんは喜んでくれると思ったんだけどな。



振り返って見た彼の表情は、そういうんじゃなかった。